ソケットにはたくさんの種類があります。
KTCの製品だけでも、その数なんと2,000アイテム以上!
そんなにたくさんあったら、何を選んで良いかわかりませんよね。
では今回はソケットの正しい選び方をレクチャーしていきます!
ソケット選びのポイントは全部で3つ!
「差込角(さしこみかく)」 「ねじの形・サイズ」「長さ」
この3つを覚えましょう。
まずは差込角。これがソケットレンチの最大の特長なんだ!
差込角というのは、ハンドルとソケットをつなげる部分。
ハンドル側にドライブ角*(凸側)、ソケット側に差込角(凹側)
があり、差し込むことで接続します。
サイズは規格で決まっていて、同じサイズでないと接続できません。*ドライブ角のことを差込角という場合もあります。
差込角はJISやISO規格で定められているため、メーカーやブランドが異なっても同じ差込角の工具を接続して使用することができます。
ただし、製品のよってはガタついてしまうこともあるので、なるべく同じメーカー、ブランドのものを使用することをおすすめします。
ソケットの名称
今回は9.5sq.(スクエア)のハンドルを持っていることを前提にレッスンを進めます。
車やバイクなどを整備する場合は、9.5sq.が一般的です。
差込角のサイズや選び方は、次回「ハンドル編」で詳しく説明するね。
対象となるねじの形を確認します。
プラスねじや六角ボルト・ナットなどのねじの形は学んだよね♪
他にも特殊な形状のねじや、用途に対応した様々な形状のソケットがあります。
六角ボルトを締めたりする工具には、スパナやめがねレンチがあるって学んだけど、六角ボルト用 ソケットはカタチが全然ちがうね。
おぉ、良いところに目をつけたね!
六角ボルト・ナット用ソケットは、めがねレンチと同じようにボルト・ナットを全周でとらえるので、滑ったり外れたりしにくく、固く締まったねじを緩めるのに適しています。
強い力がかかっても、安定して作業ができるのでプロの現場では多く使われています。
へぇ~!同じ用途でも色んな形の工具があるんだね。
次に対象となるねじのサイズに合った工具を選びましょう。
六角ボルトの場合、サイズがぴったりのねじと工具でも、多少のガタツキがあります。
ねじは規定サイズより少し小さく、工具は規定サイズより少し大きく作られることが、多少のガタツキの理由です。
ねじと工具、どちらも全く同じサイズだったら、はまらなくなってしまうからです。
ガタツキが大きすぎないかどうか判断できるようになるには、たくさん工具を触って感覚を養っていきましょう!
サイズが合わない工具を使用すると、ねじを痛めてしまうだけでなく、きちんと締めつけられず、事故の原因にもなりかねません。
必ずねじのサイズに合わせた工具を選びましょう。
ねじの測り方は、ねじの種類によって異なります。まずは、これまで紹介したねじのサイズの表し方を確認しましょう。
プラスねじは、形状が複雑なため、ボルトのように◯mmではなく、No.1,No2のように表されます。
工具をあてて正しいサイズを選択します。
六角ボルトや六角穴付きボルトなどは、ねじの頭の幅が工具のサイズの目安。
ねじの頭の幅が10mmの場合は、工具のサイズも10mmが基準となります
ねじのサイズが分かっても、安全のために必ず
少し大きめの工具を合わせてガタツキを確かめましょう!
M6のねじは○mmの工具っていう組み合わせのルールはないの?
同じ呼び径でも二面幅が異なるねじは、たくさんあるんだ!
目的別にねじも使い分けられているんだけど、それはまた別のレッスンで学んでいこうね
ねじにピッタリのサイズが分かったら、手元に置いておく工具のサイズは、1種類でいいのかな?
これ1つでOK! ……と言いたいところなんだけど。
ねじにもたくさんの種類があるから、はじめての工具は何種類かセットになったものを選ぶと安心だよ。
比較的よく使用されるサイズに対応したソケットセット。
プラスねじ、マイナスねじはサイズが少ないため、KTCではセットのラインナップはありません。
「差込角」と「ねじの形・サイズ」に合ったソケットを選べましたね。
では、いよいよ対象物まで届くか、作業しやすいか確認しましょう。
ケイティ大変!
ボルトが出っ張ってナットに届かないよぉ!
右図のように、ボルトが飛び出していたりして、ソケットがナットまで届かないことがあります。
そんなときはディープソケットを使ってみて!
次回はいよいよ、
ソケットレンチ ハンドル編です。
お楽しみに!