今回は、LESSON3「スパナ類」LESSON4「めがねレンチ類」の上級編です!
ぜひ目的と用途に合わせて使い分けてみてね!
ラチェットめがねレンチは、頭部にラチェット機構を組み込んだめがねレンチです。レンチをボルト・ナットから外すことなく連続して回せるので、効率よく作業できます。
\ ねじはなぜ締まるの? / ねじの基礎知識
動く方向を一方に制限する機構のことです。
身近なものだと、自転車に使用されています。ペダルを前に漕ぐとギアがかみ合って進み、後ろに漕ぐと空回りしますが、これはラチェット機構の働きによるものです。
はじめに正しい使い方の大事なポイントを解説していきます!
楽しくってずっとカチカチしていたくなるけど、締めすぎには注意してね!
はじめにラチェットめがねレンチとボルト・ナットのサイズが合っていることを確認しましょう。サイズが合っていないと、ラチェットめがねレンチとボルト・ナットの間がぐらついてしまいますので、サイズの合ったものを選びましょう。
サイズを合わせたら、手でボルト・ナットを締めていき、手で締められるところまでしっかり締めてください。ここでしっかり締めておかないと、ラチェット機構が働かず、ボルト・ナットが回りません。 手でボルト・ナットがしっかり締まったことを確認したら、回転方向を確認してラチェットめがねレンチを差し込みます。(回転方向については、豆知識を見てね!)
この後の使い方は、動画を見てみましょう。
片手をラチェットめがねレンチに添え、ボルト・ナットから外すことなく、回しつづけます。最後にしっかりと締め込むことを忘れないようにしましょう。
ラチェットめがねレンチの「回転方向」の切り替え方は製品によって違います。
レバーがついているものは、レバーを切り替えることで回転方向を変更することができます。
矢印が書いてあるものは、その向きに回すことでボルト・ナットを回すことができます。
では逆方向に回すときは……?裏面を使うことで、逆向きに使うことができるんです!
ボルト・ナットにしっかりとラチェットめがねレンチがかかっていないと、安定して作業できないので、注意しましょう。
「正しい使い方」の動画のように、ラチェットめがねレンチとねじの隙間をなくして、しっかりと締め込むことがポイントです。
少しレベルが上がってきました。ケイティと一緒にがんばりましょう♪
ラチェットめがねレンチにもいろいろなバリエーションがあります。作業したい場所や好みによって使い分けてみましょう。
KTCのラチェットめがねレンチ類には、ストレート、ショート、ロングの3タイプがあります。
ヘッドの角度が変えられる「首振りタイプ」をご紹介します。「首振りタイプ」はLESSON8「T形レンチ類」で紹介しているフレックスタイプのように、障害物があって柄が回せないとき、柄の角度を変えて障害物をさけることができます。
その1※では、柄が長いと締め付ける力が強くなることを学んだよね。
柄が長い工具の、もうひとつの特長は「軽い力で締め付けることが出来る」こと。同じ力で締め付ける場合、レンチにかける力は、柄の長いレンチのほうが少なくてすみます。工具が長くなるほど工具本体は重たくなるけど、回す力は少しですむので、作業が楽でより安全です♪
でも、その1で説明したように、長い柄は大きな力がかけやすいので、締めすぎには注意だよ!
締める力については、また今度。
※その1はLESSON4「めがねレンチ類」を見てね!
片方が「スパナ」、もう片方は「ラチェットめがねレンチ」ですが、首振りタイプではないシンプルな形状なので、ラチェット機構が初めての方にも使いやすいシリーズです。
▶ラチェットコンビネーションレンチ(ストレートタイプ)(MSR1Aシリーズ)
片方が「スパナ」、もう片方は「ラチェットめがねレンチ」で、ラチェットめがねレンチのあたま(ヘッド部)に角度がついているタイプです。回転方向はレバーで切り替えできます。
▶ラチェットコンビネーションレンチ(オフセットタイプ)(MSR2シリーズ)
片方が「スパナ」、もう片方は首振りタイプの「ラチェットめがねレンチ」です。柄の長さが短く、狭い場所でも作業しやすいシリーズです。
▶セミショートラチェットコンビネーションレンチ(首振りタイプ)(MSR1A-Fシリーズ)
1本で4サイズのボルト・ナットを回せる板ラチェットレンチです。回転方向はレバーで切り替えます。
▶4サイズ板ラチェットレンチ(スタンダード)(MRシリーズ)
1本で4サイズのボルト・ナットを回せる板ラチェットレンチです。口径部が長く、奥まった箇所のねじを回せます。
▶4サイズ板ラチェットレンチ(ロング)(MR-1シリーズ)