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【なるほど!工具ノート その19: ソケットの色の秘密】
なるほど!工具ノート 2016/03/23
花の便りが聞かれる頃になりましたが、いかがお過ごしですか?
今回のテーマは、「ソケットの色の秘密」です。
最近、上司とこんな話をしました、「インパクトレンチ用のソケットって、どうして黒いのでしょう? ハンドツール用ソケットみたいに光っている方が、作業現場でも見つけやすそうなのに。」私がそういうと、上司は言いました、「用途によって、最適な表面処理は異なるからね。そもそも、どうして使い分ける必要があると思う?」気になった私は調べてみることにしました。
調べてみると、ハンドツール用ソケットを装着してインパクトレンチに使用すると、ソケットに大きな「衝撃」がかかり、表面のめっきが割れ、破片が周囲に飛散する可能性があることが分かりました。(恐ろしいことに、目に入ると失明する可能性もあるそうです……。)なので、インパクトレンチ用ソケットにはめっきではなく、あの「黒い」表面処理を採用しているのです。「どうしてめっきは飛散するんだろう? めっきをすると硬くなるはずなのに…。」気になった私は、さらに調べてみることにしました。
調べてみると、「硬いものは衝撃に弱い」ことが分かりました。今まで「硬い=強い」と思っていた私はとても驚きました! 「衝撃」に強いのは「靱性(じんせい)」が高いもの、いわゆる粘り強いもの。「硬度」と「靱性」は反比例の関係で、硬くなればなるほど粘り強さを失っていきます。めっきには、錆びにくい、視認性が高いなど沢山の利点がありますが「靱性」は低く、大きな「衝撃」がかかるインパクト用ソケットには適していないのですね。今回は、そのなるほどをノートにまとめました。
ノートを描き終わった後、上司とこんな話をしました。「『インパクトレンチには、インパクトレンチ用ソケットを使う』という知識は持っていましたが、その背景には大きな理由があったのですね。」私がそういうと、上司は言いました、「作業する上で、工具を使用する目的やリスクを学ぶことはとても大切なことだよ。一番大切なのは、『作業者が安全に作業できる』ことだからね。」入社以来、日々の業務の中で、「工具は適材、適所」ということを学んできましたが、そこには「作業者の安全」が基盤にあり、その上に「快適さ」や「能率・効率の向上」が成り立つことを再認識しました。入社3年目を目前に、改めて工具の奥深さを実感し、身の引き締まる思いの朝津なのでした。
▼ミニコラム「インパクトレンチ用ソケットはやわらかい?」(画面下)
http://bit.ly/ktc951
▼インパクトレンチ用ソケット・アクセサリー類
http://bit.ly/ktc955
▼AMBAC(アンバック)システムについて
http://bit.ly/ktc956
▼なるほど! 工具ノートのページはこちら
https://ktc.jp/naruhodo
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