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Webカタログ

現在発売中のnepros(ネプロス)ブランドおよび
KTCブランド全アイテムの製品情報をご覧いただけます。

nepros(ネプロス)

漆nepros(ネプロス)

ネプロス 9.5sq.漆ラチェットハンドル

NBR390AJYA~AJTA

基本情報

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  • ネプロス 9.5sq.漆ラチェットハンドル
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※表示価格には消費税は含まれておりません。

No. 図案 販売価格
NBR390AJYA NEW
やなぎ
¥250,000
NBR390AJKAR NEW 流紋唐草
りゅうもんからくさ
¥260,000
NBR390AJCHE NEW 市松
いちまつ
¥250,000
NBR390AJKAM NEW 老亀
ろうき
¥330,000
NBR390AJZU NEW 瑞雲
ずいうん
¥250,000
NBR390AJGE NEW 源氏車
げんじぐるま
¥530,000
NBR390AJTA NEW
たき
¥550,000

●ヘ ッドの小型化、軽量化、バランスの最適化でより使いやすいラチェットハンドルに深化したNBR390Aのグリップ部に、世界でJAPANと呼ばれる「漆」をまとった究極の一振り。
●漆は経年変化により透明感を増します。その変化もお楽しみいただけます。
●機能美と伝統美が融合した観賞用美術工具です。通常の工具としても使用いただけます。
※ 当製品は受注生産品です。ご発注後約3~6ヶ月で発送となります。(柄・数量により異なります。)
※リペアキット(NBR390A-K)を設定しています。

左から

流紋唐草市松老亀瑞雲源氏車
(やなぎ)(りゅうもんからくさ)(いちまつ)(ろうき)(ずいうん)(げんじぐるま)(たき)

柳(やなぎ)、流紋唐草(りゅうもんからくさ)、市松(いちまつ)、老亀(ろうき)、瑞雲(ずいうん)、源氏車(げんじぐるま)、瀧(たき)

柳(やなぎ)

柳は倒れたり埋没しても再び発芽してくるほど生命力が逞く、青々としたその姿はいつまでも変わらぬ生命力の象徴として、蒔絵の吉祥図案として重用されてきました。古代中国では、旅人に無事帰ってくるようにとの願いを込めて、三本の柳の枝を輪に結んだものを持たせる習慣がありました。後に「一陽来復」の意味で正月に飾られる「結び柳」になって日本の伝統として残っています。
朱漆塗呂色仕上に金蒔絵で柳の枝垂れる様子が描かれています。数ヵ所に散りばめれた銀の露玉によって立体感が生まれています。

柳(やなぎ)
流紋唐草(りゅうもんからくさ)

ギリシアの神殿などの遺跡に見られる草の文様が唐草文様の原型であり、メソポタミアやエジプトから各地に伝播したと考えられています。日本にはシルクロード経由で中国から伝わったとされています。奈良時代に伝来してから、様々に図案化・簡略化されており、葉に当たる部分などはほとんど原形をとどめていないものもあります。蔓草の生命力を発展・繁栄の象徴とした吉祥文様として京漆器にも重用されています。
黒漆で中塗りした後、葉の形に切り取った錫板を貼り付けます。その上から黒漆を2回塗り重ね、炭を使って錫板を研ぎ出し、呂色磨きをします。最後に、茎の部分を手描きで銀蒔絵を施し、全体に磨いて仕上げます。

流紋唐草(りゅうもんからくさ)
市松(いちまつ)

江戸時代の歌舞伎俳優、初代佐野川市松が白と紺の正方形を交互に配した模様の袴をはいたのが人気を博し、着物の柄として流行したことから市松模様という呼び名がつきました。そのため、江戸時代以前から存在するものは石畳模様と呼ばれます。

カーレースで使うチェッカーフラッグから英語ではcheckerbord patternと呼ばれます。チェッカーフラッグを受けるという表現は各国共通して「勝者」を表す比喩として使用されます。NASCARにおいてはレースに使われたチェッカーフラッグが優勝チームに対してトロフィーと供に授与されます。

中塗りした上に黒漆を薄く塗り、炭の微細粉末を蒔き付けます。それに黒漆を薄く塗り、しっかり乾いた後に研ぎ出して紋様を表現します。その後、市松にマスキングして黒漆を2回塗り、呂色仕上げします。最後にマスキングを外して完成します。

市松(いちまつ)
老亀(ろうき)

鶴は千年、亀は万年といわれるように亀は鶴と同様、長寿の象徴です。甲羅に藻が生えた亀は、長寿を象徴する縁起の良いものとされ、特に珍重されます。背中に蓑を羽織ったように見える姿から、蓑亀などと呼ばれ、古くから様々な作品にも取り上げられました。

黒漆中塗りに銀粉で波紋様が描かれて黒漆で塗り込め、研ぎだして銀の波模様を出す研出蒔絵が用いられています。その上に金平蒔絵で亀が描かれ、金の精緻な線で細かな模様が描かれています。甲羅や尾の境界を残して描く技法は書き割りと呼ばれ、高い技術が求められます。目は朱漆で入れられています。

老亀(ろうき)
瑞雲(ずいうん)

瑞雲とは、めでたいことが起こる前兆として現れる紫や五色の珍しい雲です。吉祥紋様として、織物、染色、金工、蒔絵など様々な分野で用いられます。

黒中塗りの上に金平蒔絵により雲紋様を描き、金をよく磨いて光らせます。その上から茶褐色透明の透漆を塗り、呂色磨きをして艶を出します。透け漆は初めは色が濃く、時間を経るとともに透明になっていきます。それに従って雲紋様が次第に浮き出てくる、漆独特の楽しみがある塗技法です。

瑞雲(ずいうん)
源氏車(げんじぐるま)

牛車の車輪は木でできていて、何日も使用しないでいると乾燥して割れたり、ひびが入ってしまったりする恐れがあるため、車輪だけ外して、川の流れに浸し置かれました。当時のそうした光景を紋様化したもので、片輪車紋様とも呼ばれます。世の流れに転がされていく人生そのものを例えており、日本独特の無常観や自然感情も表しています。

車輪は曲面に沿うように細かく割った白蝶貝の螺鈿細工と、金蒔絵による精緻な線で描かれています。上方の車輪は金平蒔絵に金線で線描きされています。流水は金平蒔絵により自由で動きのある線で描かれています。

源氏車(げんじぐるま)
瀧(たき)

豊かな自然に恵まれた日本には数多の名曝があります。滝は古来より神が宿る神域として崇められてきました。また、滝は日本画や掛け軸の題材として描かれ、日本庭園で滝が再現されたりと、日本人の生活に潤いを与えてくれます。

岩部分は高蒔絵技法で盛り上げられています。岩の表面には四角に切った金の板と金蒔絵により、苔むした雰囲気が表現されています。松は高蒔絵と平蒔絵の組み合わせで、松葉の細かな部分まで精密に表現されています。水流は平蒔絵技法により表現されています。静と動の表現、空間のバランスなど、日本の美を感じさせてくれます。

瀧(たき)
伝統技法
伝統技法

工具と漆。実用と鑑賞。その一見、相反する価値に通じるのが「京の美意識」。歴史を振り返っても、「漆」は数多くの道具に彩りを与え、人々を楽しませてきた。その系譜として選ばれたネプロス漆ラチェットハンドルの七種の図柄は、極めて正統な伝統的技法によって、一振り一振り描かれている。

置目
置目

蒔絵の仕上がりに大きな影響を与えるのが、漆器に下絵を写し取る「置目(おきめ)」の工程。 薄手の紙に描いた絵柄を水毛と呼ばれる先端が極細の筆(鼠や猫の毛で作られる)で裏面からなぞり、漆器の表面に押し付け、刷毛でしごいて転写する。

粉入れ
粉入れ

写し取った下絵を元に絵漆で縁を描き、ムラなくごく薄く地塗りを行って文様をかたどり、漆が落ち着いたところで、粉筒を使って「粉入れ」を行う。 漆が乾き切る前に、金属粉を蒔いて文様を定着させることから「蒔絵」という呼び名がついた。

描割
描割

「描割(かきわり)」は、蒔絵の表現技法のひとつで、文様と文様が接する間に隙間を空けることで輪郭線を表す。 重なる文様に同時に粉を蒔くと線がはっきりと出ないことがあるため、段階的に地塗りと粉入れを行いながら、一定の隙間を保つようにする。

研ぎ出し
研ぎ出し

粉入れした後の文様に漆を塗りかぶせて研ぎ出す「研出蒔絵」や、文様だけに透け漆を塗って研磨する「平蒔絵」と、技法によって研ぎ出しの手法や道具は分かれるが、木炭などの表面が微細な粒子のものを工程に合わせて随時、加工しながら仕上げていく。

切り出し
切り出し

ネプロス漆ラチェットハンドル「源氏車」には、蒔絵と併用して「螺鈿(らでん)」と呼ばれる貝の光沢層を板状に切り出したものを使用する装飾技法が用いられている。 「流紋唐草」の絵柄に使う錫板も同様に職人が丹念に切り出し、文様として仕上げている。

製造工程
伝統技法

ネプロスが持つ美しいフォルムは、京の伝統を現代へと伝える漆の匠の心をつかんだ。KTCが切り開こうとする新たな地平、「機能美×伝統美」。そこに求められるクオリティに応える佐藤喜代松商店は、漆を知り尽くしたエキスパートであり、同時に、漆に新たな価値を与えようとするチャレンジャーでもある。

選別
選別

一口に「漆」と言っても、その特性は産地によって様々。 古くから漆の精製・販売を行う佐藤喜代松商店では、中国・東南アジアなどの輸入品が主流である現在でも、供給が少なく貴重な日本各地の国産品を積極的に使用し、仕上げにこだわりを見せる。

貯蔵
貯蔵

樹液から異物を取り除いた生漆(きうるし)は冷暗所で保管される。産地のみならず、ウルシノキから採取した時期や採取した職人によっても個性があるという。 注文や工程に合わせて最適なコンディションの漆を選別、精製できるのが佐藤喜代松商店の強み。

撹拌(なやし)
撹拌(なやし)

漆の精製は大きく二つの工程に分けられる。まずは綿などで不純物を取り除きながら、成分を分散させ、全体を均質な状態にする撹拌。 漆を塗る際のなじみや、乾燥後の塗膜表面の凹凸を無くすなど重要な工程なので、生漆の状態を見極めながら慎重に行う。

減水(くろめ)
減水(くろめ)

均一な状態になったら、撹拌を進めながら水分量を減らす減水の工程に移る。 この際に鉄分を加えるなど用途にあった処理を行う。 漆の特性の一つである硬化を促す酵素を活かすために、佐藤喜代松商店では加熱しない独自の精製法を用いている。

加工
加工

ネプロス漆ラチェットハンドルに使用されるのは、佐藤喜代松商店が開発したMR漆。 漆本来の特性を活かし、グリップ部に採用された黒檀の手触りにさらなる艶を与え、ネプロスの独自のくびれやエッジに華やかさを与える職人の技を支えている。