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企業情報 2020/12/02
KTCが、DX(デジタルトランスフォーメーション)により顧客と自社のビジネスを変革する「T&M(つながる&見える化)事業」の本格展開と協業体制をローンチイベントにより発表
要約
国内トップシェアの総合工具メーカーである京都機械工具株式会社(本社:京都府久世郡久御山町/代表取締役社長:田中滋/以下「KTC」)は、DX(デジタルトランスフォーメーション)により顧客と自社のビジネスを変革する「T&M(つながる&見える化)事業」の本格展開と協業体制をローンチイベントにより発表しました。
2020年2月に戦略・方針を発表、その後導入実績や事例を蓄積してきた「TRASAS製品群」を、新たに構築した「ソリューションネットワーク」と称する各種パートナーやマーケットプレイスを通じて拡販し顧客へ提供するほか、ウェビナーやオンライン商談等のインサイドセールスを積極的に取り入れた販売スタイルへシフトすることで「お客様とのきずな」をさらに深め、DXによる「つながる&見える化」の推進で顧客と自社のデジタルトランスフォーメーションを図ります。
図1 T&M事業 3つの要素
本文
創業から70年。国内トップシェアの総合工具メーカーとして、作業現場や社会に「軽くて、強くて、使いよい工具」を提供し、作業環境改善をもたらしてきたKTC。KTCが大切にしてきた製品開発のコンセプトは、「安全、快適、能率・効率」の実現。中でも「安全」を最重要課題と位置づけ、安全・安心な社会の実現に向け「T&M事業」を推進しています。
事業名として掲げる「T&M(つながる&見える化)」は、KTCが推進するDXのメインテーマであり、3つの構成要素「TRASAS製品群(安全・安心のつながる・見える化)」「ソリューションネットワーク(解決策がつながる・見える化)」「お客様とのきずな(お客様とつながる・見える化)」からなります。
1 TRASAS製品群(安全・安心のつながる・見える化)
KTCでは「安全、快適、能率・効率」を具現化する製品・サービスを、TRASAS(トレサス)と名付け、IoT技術搭載工具・計測機器およびそれらを更に高度利用して頂くことを目的に、「TRASAS 次世代作業トレーサビリティシステム」として、スマートセンシングツール、作業支援ソフトウェア、作業現場や管理者用のコンピュータならびにシステム導入・稼働に必要となる各種サービスから構成されるソリューションを市場に投入してまいりました。「TRASAS」は「TRAceable Sensing and Analysis System」の意で、工具や計測機器にセンシングの要素を組み込み、その測定データをデバイスに送信できるシステムです。
図2 TRASASの概要
これまでは、「工具」すなわち「モノ」の安全や精度にフォーカスし「危険の見える化」を図ってきました。TRASASにおいては、作業者への作業支援を通じて「作業結果」すなわち「コト」の安全や精度にフォーカスし「安全・安心の見える化」を図ってまいります。
そのためKTCでは「工具」=「ツール(手段)」つまり、ソフトウェアやサービスまで工具と捉え、単純に表示や管理をデジタル化するにとどまらず、DXによるお客様のビジネスモデルの進化を支援します。
図3 TRASASによるDX支援のイメージ
TRASAS製品群は、以下のようなソフトウェア製品、スマートセンシングデバイス(当社デバイス、他社デバイス)をラインナップしております。
図4 TRASASソフトウェア製品
図5 TRASASスマートセンシングデバイス(KTC製デバイス)
図6 TRASASスマートセンシングデバイス(他社製デバイス)
2 ソリューションネットワーク(解決策がつながる・見える化)
KTCでは、TRASAS製品群の普及にはパートナーシップが重要な役割を果たすと考え、ソリューションネットワークの構築に注力してきました。お客様ごとに異なる課題や導入環境などへきめ細やかに対応するため、以下のようなソリューションネットワークにより、お客様へ最適なソリューションを最適な方法で提供します。
パートナーについては、今後も更なる拡充を図ります。
図7 ソリューションネットワーク
図8 パートナーリスト(五十音順、2020年11月時点)
3 お客様とのきずな(お客様とつながる・見える化)
KTCでは、ブランディング活動に自社デジタルメディアやソーシャルメディアを積極的に活用し、多くのファンを獲得するなど成果を上げてまいりました。
一方で営業活動においては、お客様との直接的なコミュニケーションを重視し対面営業を中心とした活動を行ってきました。
昨今のDX進展に伴い、非対面によるコミュニケーションが常態化するなか、KTCもオンラインを活用した営業スタイルを推進するため、エンドユーザーとダイレクトにつながり、コミュニケーションをはかり、きずなを深める「KDNA(KTC Direct&Digital Network for All users)」“きずな” をコンセプトとしたデジタルメディアの更なる活用により、お客様とのコミュニケーションをより豊かにし、新たな営業スタイルへ挑戦します。
図9 「KDNA」の内容
図10 KTCのメディア相関図
KDNA(きずな)の具体的なコンテンツとして、ご紹介・ご提案する内容に応じて4つのウェビナーチャンネルを立上げ、KTCものづくり技術館のショールームに新設するスタジオ兼フィッティングルームにてコンテンツを収録します。製品の使用シーンをわかりやすくお伝えするため、上部より作業者の手元の様子を撮影するなど、製品の特徴を的確にお伝えするコンテンツとして配信します。
図11 ウェビナー番組表
図12 ウェビナースタジオ兼フィッティングルーム
制作したコンテンツを活用し、インサイドセールスに積極的に取り組むことで生産性と再現性を高め、これまで直接アプローチすることが難しかったお客様へも広くソリューションをご提案し、TRASASを拡販していきます。
KTCは、創業70周年を迎える2020年をTRASAS元年と位置づけ、作業工具・計測機器の精度を保証しながらも、結果の精度は作業者の技能に依存するのではなく、作業そのものの支援を通じて結果の精度を高め、ものづくりの「安全・安心」の実現をより高いレベルで推進します。
T&M事業の中長期展望としては、ソフトウェアパッケージの販売に限定せず、TRASAS製品群を中心としたカスタム開発を含むシステムインテグレーション事業も対象とし、3年目の売上金額を10億円と想定、工具事業に並ぶ中核事業へと育成します。
関連リンク
- KTC TRASAS - https://ktc.jp/trasas/info/