KYOTO TOOL CO., LTD.

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  1. トルク管理 安心と安全のために
  2. トルク管理の重要性

トルク管理を行う重要性と効果

設定されたトルク値で締結が行われていない場合、部品の破損や脱落による重大な事故につながるため、設定されたトルク値で正しく作業が行われているかをチェックできる状態にすることが、作業者にとっても管理者にとっても非常に重要です。

トルク管理不足により発生した事故の一例

トルク管理を行わない、また不十分だとどのような影響があるのでしょうか。3つのケースをみていきましょう。

Case.01

食品製造業

食品製造設備点検時の不良により、機械稼働時にボルトが脱落、食品に混入。
Case.02

自動車整備業

タイヤ交換時の取り付け不備により、車両走行時にタイヤが脱輪。
Case.03

製造業

樹脂製品組み立て時、締めすぎによりねじやボルト・ナットにヒビが入った状態で出荷。製品使用時に破損し使用者がケガをした。
POINT

製造・メンテナンス時のトルク管理不足により、製品回収等による損失発生、企業価値の下落等の企業への影響だけでなく、最悪の場合死亡事故につながる可能性があります。

トルク管理により得られる効果

トルク管理を行うことで、部品締結の問題による事故を未然に防ぐだけでなく、次のような効果があります。

Effect.01

作業改善

製造・メンテナンス作業において、生産性の低下を招いている工程が可視化されることで改善へつながる
Effect.02

企業価値向上

ヒューマンエラーを減少させることにより生産性と高品質を両立させ、企業価値の向上に貢献
Effect.03

コスト削減

不良率低減や作業時間の短縮などによりコスト削減を実現し、新しい取り組みのための時間確保にも寄与
Effect.04

人材の確保・育成

作業者による品質のばらつきをなくし、習熟度に関係なく同じ品質の作業を可能にする

ねじやボルト・ナット締結の問題点

ねじやボルト・ナット締結の問題は主に「締め忘れ」「締め付け不足」「締め過ぎ」の3つに分類されます。

Trouble.01

締め忘れ

通常、ねじやボルト・ナットを締結する場合は先に仮締めを行い、次に規定のトルク値まで本締めをします。しかし、この本締めがきちんとされているかの確認を怠り締め忘れが起きると自動車の脱輪事故などが発生します。
トラブル事例:脱輪
Trouble.02

締め付け不足

本締めを行った場合でも、指定値に満たないトルク値で締め付けた場合は締め付け不足となり、ねじやボルト・ナットの緩みが発生しやすくなります。例えば部品同士での固定が不十分だと部品が動きやすくなり、これが原因で部品の破損が発生しやすくなります。
トラブル事例:歪み
Result

作業者同士のダブルチェックで対策を行いますが、人の作業には必ず抜け漏れやミスが発生します。また確認作業により作業工程が増え、作業時間を圧迫することで更にミスを生みかねません。

Trouble.03

締め過ぎ

不適切な力で締結すると、部品や製品の破損にもつながります。また、見た目に問題がなくてもねじやボルト・ナットが内部で破損していたり、小さな亀裂から緩みにつながることも考えられます。
トラブル事例:破損
Result

目視やダブルチェックだけでは正確に確認できない場合があります。

POINT

作業者同士のチェック体制の場合、管理者は「締め忘れ」「締め付け不足」「締め過ぎ」に気付くことなく納品してしまうこととなります。ですから誰もが「締め忘れ」「締め付け不足」「締め過ぎ」に気付ける仕組み、つまり正しくトルク管理が行われている状態を構築する必要があります。

ねじやボルト・ナット締結の問題を解決する
正確なトルク管理とは

正確なトルク管理とは、ねじやボルト・ナットの「締め忘れ」「締め付け不足」「締め過ぎ」がなく適切な力(=トルク)で締め付けられたかどうかを管理することを言います。
ねじやボルト・ナットのトルク管理を行うと、不適切な締め付けに気付いて作業をやり直せたり、締め忘れによる事故を防止することができます。
例えば作業後の製品を手に取ったとき、「締め忘れ」「締め付け不足」「締め過ぎ」が発生しているボルトが赤く光っていれば、誰しもが品質不良に気づくことができますが、残念ながら現在はまだそのような技術は開発されていません。

しかし、今ある技術を正しく活用することで「締め忘れ」「締め付け不足」「締め過ぎ」が発生しているねじやボルト・ナットを見つけ出すことができるのです。その方法とは作業を数値化するということです。

Example

1. 締め付けるボルトは「5本」
2. ボルトはそれぞれ「10N・m」で締め付ける

上記の作業の場合、「5箇所10N・mで締め付けた」という結果が得られれば、この作業に不備・不具合はないと判断できます。
つまり作業回数と締め付けトルク値の情報を正確に取得できればよいのです。では、具体的にどのような設備が必要なのでしょうか?

正確なトルク管理を
実現するために必要な設備

必要な設備は作業工程や環境、製品納品時に必要な情報などによっても変わります。
ひとつは目視で確認し、手で入力または記入する方法。もう一つは作業と同時に結果を帳票へ自動入力させる方法です。

作業結果を目視で確認し、
手で入力または記入する方法

この方法は、作業工具以外の導入コストが不要で、今すぐ始めることができます。
しかし、記入する工程が増えることや、記入ミス・記入漏れが発生しやすくなることから、ダブルチェックを必要とするなど作業時間が増えるという課題があります。また、使用する工具(トルクレンチ)によっては、作業者の習熟度によって作業結果にバラツキが出るため注意が必要です。

目視で確認し手で入力・記入をする方法の課題の説明イラスト ①作業を目視で確認することによる作業ミス発生のリスク ②作業記録を手書きで行うことによる記録ミス発生のリスク ③作業記録をPCで手入力することによる入力ミス発生のリスク ④作業記録を書類で管理することにより記録検索のコストがかかる

作業と同時に結果を
帳票へ自動入力させる方法

KTCのメモルクとメモルクに対応するアプリケーションを使用することで、すぐに正確なトルク管理を始めることができます。
また、現在使用している帳票を変えることなく自動入力を実現することも可能です。

作業と同時に結果を自動入力させる方法のメリットの説明イラスト ①作業記録を自動で記入させることで入力作業が不要になる ②作業記録をデータで管理できるようにすることで記録検索が手軽になる

まとめ

トルク管理とは、ねじやボルト・ナットが適切な力(=トルク)で締め付けられたかどうかを管理することを言います。
ねじやボルト・ナットのトルク管理を行うと、不適切な締め付けに気付いて作業をやり直せたり、締め忘れによる事故を防止することができます。

トルク管理が不十分な場合、製品不良による事故の発生等により、最悪の場合死亡事故につながることもあります。
トルク管理を正しく行うことで、重大な事故発生を防ぐだけでなく、作業改善、企業価値向上、コスト削減、人材の確保・育成などの効果も見込むことができるのです。

トルク管理とはなのか

今企業が重要視するべきトルク管理。しかし、そもそもトルク管理とは一体どういうものなのでしょうか。
ねじの締結の仕組みを初めとしたトルクに関する基礎知識について解説します。

トルク管理のメリットや
正確なトルク管理の重要性について

製造業におけるトルクの原理や
ねじ締結の仕組みについて

トルクレンチの種類や正しい使い方
保管方法について

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